最近問題になっているみなし残業ですが、これは残業するとみなしてその分の残業代を給与に組み込んで支払うというやり方です。

よくいわれるのは、みなし残業だからいくら残業しても決まった金額しか出せないという言葉です。しかし、これは労働基準法の考え方からいって明らかな違反になります。

労働基準法にはみなし残業という言葉はないのです。法的に認められている残業代というのは、固定残業代とみなし労働時間制という2つの残業に関する方法です。

固定残業代というのは、毎月の残業代を一定額で支給する方法です。基本的には残業をした分だけ支払うのが残業代なのですが、この場合は残業をしていない場合も含めて支払うというものです。

みなし労働時間制というのは、労使での取り決めなどをもとにして、あらかじめ決められた時間を働いたものとみなして残業代を支払う方法です。例えば労使間で8時間と決められたら、実際に5時間働いても10時間働いても残業時間は8時間とみなされるのです。このように法的に認められた残業と、みなし残業とは違うものです。

一番の違いは労働基準法で認められていないという点です。だから、いくら残業しても決まった残業代しか出ないという考え方はおかしいのです。

法的に認められているのは、実際の残業時間より多めに定額で支給する方法と、労働時間を一定の時間にみなす制度の2つだけだということを知っておく必要があります。そもそも労働基準法には残業という考え方自体がないのです。